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帰宅困難者対策進まず 一時滞在施設、都内は想定の3割弱 !!

大規模災害時に外出先から帰れない帰宅困難者の一時滞在施設が、東京都内では必要とされる想定の3割弱に当たる約24万人分にとどまっていることが分かった。大阪や名古屋でも想定数を確保できていない。東日本大震災は帰宅困難者対策の重要性を浮き彫りにした。震災から5年近くが経過したが、三大都市圏の対策は十分ではない。

 

帰宅困難者の一時滞在施設は公有施設や大学、駅周辺の民間ビルに確保し、水や食料、毛布などを備蓄する。行政は民間企業と連携し、オフィスや商業施設が集中する東京都心部を中心に帰宅困難者対策を進めている。

千代田区は区内に多くのビルを所有する三菱地所などと協定を結び、約2万7000人分の受け入れ先を確保。港区は六本木ヒルズなど約3万人分を用意している。

ただ、受け入れ先は必要数に遠く及ばない。内閣府の推計では東日本大震災で都内に約352万人の帰宅困難者が発生した。東京都は首都直下地震では都内で約517万人に達すると予測する。

帰宅困難者のうち、勤務先や学校などにとどまれる人を除く屋外滞留者は買い物客や観光客、外出中の会社員らが想定され、都の試算によると首都直下地震では約92万人に達する。一方、都内で確保済みの一時滞在施設は都立施設や民間施設を合わせて760カ所(計約24万人分)にすぎず、70万人分近く足りない。

 

大阪や名古屋でも主要駅付近を中心に、大規模災害時には大量の帰宅困難者が発生する見通しだ。大阪市は大阪駅周辺で最大約42万人の帰宅困難者を想定。このうち、行き場がない屋外滞留者は約7万8000人に上ると試算する。大阪府や駅周辺の民間事業者が参加する協議会は一時滞在施設を確保するための計画作りを急いでいるが、「全員分を確保するには課題が多い」

 

名古屋駅周辺では帰宅困難者約7万7000人のうち、約3万4000人が滞留者になる見込みだ。名古屋市や愛知県が参加する協議会は同駅周辺で23カ所の一時滞在施設を確保。収容人数は2年前に比べ4倍に増えたが、想定需要には達していない。

行政は一時滞在施設を拡充するため、民間への補助を用意している。東京都は地元自治体と協定を結ぶことを条件に、屋外滞留者の受け入れ時に必要な備蓄品の購入費の6分の5を助成する。防災倉庫への固定資産税も減免する。

ただ、現行法制では一時滞在施設で二次災害などが起きれば、施設所有者が被害者に損害を賠償する必要がある。

このため、一時滞在施設として提供することに慎重な民間企業も多い。

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