4.272016
日銀によるマイナス金利政策が始まってから約2ヵ月
マイナス金利政策によって不動産市場が活性化するという威勢のいい声は各所から聞こえてくる。
「好機到来」といった惹句が躍る不動産広告もよく見かける。
これからは不動産が上がって、国民の景況感が良くなり、それが好況を生み出す
’80年代のバブル経済の再来を指摘するような専門家も出てきて「にわかには信じられないがそうなれば嬉しい」と期待する向きも少なくはないだろう。
しかし、そんな楽観は危険。マイナス金利はむしろ「副作用」が大きくて、今後はリスクが顕在化してくることに注意したほうがいいという。
「マイナス金利政策でまず期待されているのは、低金利でデベロッパーやREIT(不動産投資信託)などの収益が向上するため、不動産市況が活性化するというものですが、これはほとんど期待できないシナリオです。というのも、マイナス金利以前から長く低金利が続いていたので、デベロッパーなどの借入金利はすでに低水準。さらなる下げ余地は少ない。
REITにしても、東京証券取引所に上場する53法人の平均借入金利は0・98%。有利子負債の平均残存年数も3・9年なので、仮に借り換えが起きるとしても金利が短期間に一気に下がる可能性は低い」銀行から低金利で借金をした不動産業者による開発ラッシュがこれから始まり、不動産業界は大盛況へ……という夢物語は、まったく起きそうにないというわけだ。
「不動産価格はざっくり言えば『不動産賃貸事業の純収益÷期待利回り』で算出できるのでマイナス金利で分母が小さくなると理論上は価格が上がる。
しかし、大都市圏ではすでに大幅な地価上昇が続いていて、このペースが続けばバブル化しかねない。
そうした中で投資資金がストップするような事態が起きれば、今度は急激な地価下落に転じる危険性がある。
都心部への投資比率が大きい大手不動産は、大きな打撃を受ける可能性がある」
つまり、マイナス金利がバブル崩壊を招き、不動産業者の経営を直撃する。
投資家たちは、そんな悪夢のシナリオを意識し始めているのである。
しかし、住宅ローン市場は盛り上がっているではないか。銀行のローン窓口には客が殺到していると聞いている。
もちろん、マイナス金利政策の導入以降、住宅ローン市場が盛り上がっているのは事実である。
テレビのワイドショーでも、窓口に押し寄せる人たちの姿が映し出されている。が、こうした動きが市場全体の活性化につながっているかといえば
答えはNO「むしろ、業界を疲弊させている」
業界内でいま話題になっているのは、メガバンクの「反乱」である。
実は4月から住宅ローン金利が、三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行で0・1%、みずほ銀行やりそな銀行は0・05%引き上げられている。
「マイナス金利が始まったことで、金融機関はローンの『格安過当競争』に追い込まれ、収益が悪化していた。
金融機関からすれば、日銀のせいでこんな目にあったと怒り狂っていた。にもかかわらず、黒田総裁が今後もマイナス金利政策を拡大する可能性があるとの意向を示したので、金融機関はいよいよ堪忍袋の緒が切れた。
メガバンクが日銀に反乱を起こすべく、金利を引き上げたのではないかと話題になっている」
「銀行のローン窓口に殺到している人のほとんどは、新規借り入れではなくて、借り換えのお客です。
これまで借りていたローンを別の銀行で借り換えているだけなので、市場全体のパイは膨れ上がっていない。
むしろ、銀行からすればもともと薄かった利幅が、マイナス金利でさらに下がり、金融機関の経営には悪影響が出ている」
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